はじめに
先輩ができまして。
もう1〜2年ぐらい前になりますか。日本酒関連で知り合った知人から「HSP」という言葉を聞いて、それきっかけでちょっとやりとりするようになりました。
きっかけはそのパイセンのSNSでのHSPについての記事。はじめて知る言葉で、なんとなしに読み進めてるうちにだんだんと、うん?と思い始めて、何度も読み返しまたしばし考えて。パイセンに直接連絡して聞いてみたりして。
そのうちに3つほど有名なテスト診断があるらしく全部やってみたところ、めでたく私はHSPだと判明。ほぼフルマークだったのでランク分け的にも高いレベルで、どこぞにキチンと検査しに行く必要もないのかな?と。
またパイセンに連絡して、自分そうだわーと。すると、SNSとかでカミングアウトするといい、というアドバイスをいただいたのです。
でもそれは自分的にはとても抵抗があって。現在そんなに困ってるわけでもないし、つーかいい年だし、自分の内面を吐露するの嫌いだしと思ってて。でも一方で必要な作業とも思ってた。
そんで、時は流れて、仕事きっかけでnoteを作って、雑記もいけるなぁと思い立ち、自然な流れでHSPのことでも書こうかな?ってのが経緯です。
で、いきなりHSPのことをボロボロと書き始めてもなんか、自分の中でピンとこない。前置きとして自分を振り返るが必要と思い、「足跡」を書き始めたわけです。
HSP
便利なもんで、ネットでHSPについての記事見ながらリストアップするととても楽。
怒ってる人、悲しんでる人がそばにいると感情移入する。まぁ他の人との比較ができないものなので、これはみんなそんなもんだと思っていたけど、そんなことないらしい。
刺激に弱い。小さい頃から、今もとても困ってるけど夜の車のヘッドライトが眩しすぎて苦しい。自転車のライトも最近明るくてかなりきつい。みんなはキツくないのかな?と思ってしょっちゅう聞くけど私のように思っている人に会ったことが無い。
大きな音もかなり苦手。胸騒ぎとか、ゾクゾクしてしまう。バンドがらみは我慢してたっていう衝撃の告白をここでさらっと言ってみる。
あと、小さい頃からクタクタのタオルケットを顔に乗せないと寝れない。今も。遺言で「死んだら顔にウチにあるタオルケットをかけてくれ」のレベル。ちなみにこの顔に乗せるってのが、マスクをして外出するに繋がってる。顔に布がかかってると安心する。もはや関係なかったりして。
空想にふけるのはもうそのまんま。美術や音楽に傾倒するのももうそのまんま。これは生まれつき。
自然が好き。あんまり意識してなかったけど。留萌へのこだわりとか、旅行したい動機とか、やっぱりいつも求めてる。
あと私はすぐにビックリするんです。すぐにビックリする自分が嫌いでした。かっこ悪いから。こんな項目もあるんですね。あービックリした。
デリケートな香りや味を好む。これは酒のことですかね?でも幼少から味覚にはとてもこだわりがあって、わがままなガキでした。いきつけのススキノの寿司屋でシャリやネタのコンディションに口出ししたりとか。こんな小学生は嫌だ。
暴力的な映画やテレビが苦手。見れません。ちなみに、魚の生け造りとかも見れません。踊り食いとかも無理。暴力のほかに、ドッキリ系の番組とかも見れない。バレてない状態で話が進んでいくあの緊張感が無理。最近YouTubeもドッキリ多いけどこれもダメ。
家で一人で居られる。全然いける。むしろ大いに満喫してしまう。一生いける。でも別に引きこもりでは無い。
競争することに緊張する。まさに。ふと「どっちが上手いか勝負!」とかいうのもかなり嫌。でも見えない敵と戦うのは好き。
自己否定しがち。いやもう勿論そうですよねそりゃ。でも別に逃げてたり、何かを怖がってるわけでは無い。
大勢での話し合いや集まりが苦手。大勢の中で二人で話すと、それ以外の人のことが気になって話に集中できない。あと、全員の思惑や話を持っていきたい方向性を全部引き受けて考えてしまい、勝手に破綻する。
外出もお店とか、街中とかはとても疲れるので避けるもしくは最短ですませる。外で人と会うとか食事とか、なるべく行かないか途中で帰るかするので結構迷惑。
服を買いに行って買える確率は3割ってところかな?早く出たくて、違うサイズを買ってしまうことも多々ある。
物事を決めるのに時間がかかる。外食でメニューを決める。お昼ご飯何食べるなど、全然決められない。コンビニ行って何買うか決められない。最近だとネット通販にかなり時間がかかる。
頼まれたことを断れない。小さい頃から結構最近まで、ほんとに断れなくて、どうしてもイヤな時はわざわざ本当に他の用事作ったりとか。
カフェイン。コーヒーは毎日。
そんなところ。
まぁこうして書いていると正直自己嫌悪しか湧かないんだけど、それでもこういうカミングアウトを割り切ってできるぐらいは成長したつもりなので、ぜひ勘弁してもらえると嬉しい。
エンパス
実はもうひとつ、エンパスっていう言葉も聞いてた。
いろいろ調べるとHSPと重複する部分もある感じで、でもエンパスはもっとスピリチュアルとか、なんか悪いけどエセ科学的な匂いがして。でも一応テストみたいなのやれば思いっきりエンパス判定みたいだし、自己診断的にはいい感じかなと。
自分の中でのザックリとした解釈は、なんか人の気持ちがわかるとか、未来がわかるとか、なかなかフワッとした話ね。あと、外からの刺激で自分の中がグワっとくるみたいな。あってんのかな?
てことで、頑張って隠さず言うと、例えば歌を歌って泣いてしまう。これはその歌がいい歌で泣くのとは違くて。自分が歌いながらその歌に感情が移入しすぎて泣く。この時は感情が入っていることはわかるんだけど、なぜ泣いているのかはわかってない。
人のために動くことがメインになりがちだとか。自分が得しないことに熱中しがち。
相手の気持ちがわかるってのも心当たりがたくさんある。何がって言うとフワッとしててうまく言えないけど。逆に実感として、相手の嘘を見抜く力は全然無いような気がする。黙っててもらったほうが気持ちが伝わって来て、なんか言われるとウソでもホントでもすぐ信じちゃう。
あと、長くなるけど。
小学校の時に少年野球をやってて、守備の時にまぁバッターを見てて、このバッターが次の球打ちそうとか、どっち方向に打ちそうとかわかるわけです。わかるというか感じるというか。で、打つ前にそっち方向に走り始める。これをいつもやってた。この動きが外れた記憶はないなぁ。そのあと色んなスポーツでも、大人になっても、相手の次の動きとか、なんかわかる気がしてる。いやぁ気のせいだよなぁとも思うし、でもわかるんだけどなぁって気持ちもある。いつも。
関係あるのか無いのかもはやわかんないんだけど、例えばスポーツを観戦してて、選手の動きがいつもと違うとか、そういうのが分かる。いや気がする。どうなんだろ?いつも正解が知りたいと思うよね。自分は合ってんのか?!間違ってんのか?!って。
息子がサッカーやってるんだけど、もう息子ともなると、微妙な足の角度やタイミングのズレがすぐわかる。コーチとかにはまず言えない。でも息子からはあてにされていて、たまに見てくれと言われる。
見てわかるとか、見ればできるとか、そんな話を昔テレビで武井壮さんが言ってて、それはすごくよくわかる。
あと、なんか未来がわかるみたいな話はホント嫌なんだけど、でも正直言うとそういう変な経験もいくつかある。ま、これは詳しくは割愛。でもウソじゃない。
これもちょっと心当たりというか。住宅設計の仕事の時に数千の寸法を眠りながらチェックしてた事。こういうことができちゃう人間の可能性ってすごいなと思うわけですが。で、夢の中で最終的に間違っている寸法を抜き出してたんだけど、寸法だけが記憶に残って、夢を見たこと自体は忘れちゃったとしたら?最初と最後だけが残って「私にはこの図面の間違いが見え〜る」みたいな話になるんじゃないかと思うんですよ。どうですかね?
人の感覚が移るというのもよくある。入院した友人の見舞いに行って具合が悪くなったりとか。奥さんが妊娠中はガッツリつわりになった。この辺は科学的根拠はさておき、まぁあったよねという認識のみ。
あと、他人を追体験するという側面もエンパスらしく。過去、いきなり住宅の設計とか、パソコンはじめて使っていきなりサイト制作の仕事とか、普通なら絶対できないことができたことも、エンパス的な能力らしい。
なんとなく合点がいく。やっぱりこういう仕事とか技術を覚える時って、それができる人をみて、感じて、自分の中でトレースするわけです。私の実感としては学校の勉強とか、受験勉強とか、書いてあることを追っかけるような作業とは全く違うアプローチ。
これも関係ないかもだけど、最初にロンドン行った時、全くしゃべれなかったんだけど、気がつけば自分しゃべれてるかもってなり。でも勉強した覚えは一切なくて。あの時は夢を英語で見てた。で、日本に帰って来たらもう全くしゃべれなくなった。なんか憑依するような感覚が上の話と共通してるかな?と。いや、これは今イキオイで言っただけかも。
ちなみにエンパスでつらかったらSNSをやめてみましょうと書いてある。元々SNSがとても苦手だったが、やはり自分には合っていないらしい。無理せずにいこうと思う。
パニック障害
上記のような気質が十分に影響があるんだろうってことで、いくつか病気もしくは病気っぽいものにかかった。中でもはっきりと実績が出ている病歴についていっちょカミングアウトしようと思う。
最初はもちろんこんな病名を知らなくて、あとから思い返してみれば発病以前からじわじわと思い当たることがあった。
もう10年以上前に遡る。
空港でターミナルから飛行機までバスで行くパターン。そのバスに乗る直前に強烈な何かに襲われて、バスに乗れなくなって。仕方なく運転手さんに「ちょっと車酔いするんで出発直前に乗ります」とか言ってえいやぁで飛び乗ったりした。なんだろうな?なんて思いながら。
またある日、とっても楽しみにしていた蔵元が多く集まる屋形船の会。電車に乗って船の所までいくバスの中でみんな集まるのを待っていた。その時に急激に具合が悪くなって。この時は元々風邪だったっけ?とも思って。非常に症状が重く屋形船を断念せざるを得なかった。目の前でドタキャンしてしまい、蔵元たちにものすごく謝って、這う這うのテイで、泣く泣く帰路についた。
なんてことがたぶん何年もの間しょっちゅうあって、でもなんとなく終わらせていて。
そしておよそ10年ほど前。この発作らしきものがいよいよ本格的に出た。旅行に行った時の帰りの特急電車の中で。
乗る前から非常に具合が悪くなり、東京に帰るチケットがあったので仕方なく無理やり乗り込んだところ、もうどうしようもなくなった。しばらく車内で悶絶して、失神したようにそのまま眠り込んだ。
それからすぐに病院に行って、はじめてパニック障害という病名をもらった。
それからが大変だった。なんせ意識がそこに行っちゃうともうダメで乗り物がほぼ乗れなくなった。あと、閉鎖的な建物の中とかもダメになった。一旦発作が出ると疲れすぎてその日はほぼ使い物にならない。発作は非常に強く、次にまた発作が起きたらもう死ぬんじゃないかと思うほど。この恐怖心が連鎖していき、終わりが無い辛さがある。
要素としてはすぐに逃げれないところに入るというか、拘束された感がダメっぽい。なので長距離の電車とか、船とか。その後段々治ってくるとすぐ降りられるバスとか各駅電車から順に大丈夫になっていった。車がOKになったのは結構後。閉塞感が強いから。
最初は薬が合わなくて、全身に皮膚炎が出て、それが薬のせいだとわかるのに1年以上かかって。身も心もボロボロだった。頑張る気力も根こそぎ抜き取られて、希望が見えないことが辛かったかな。デスクワークだったので仕事はなんとか細々できたのが僅かな救いだったと思う。職種によっては人生終わるやつだなコレと思った。
だいぶ良くなってからも、付き合いとか色んな機会の中、車に乗せてもらうとか、一緒に電車でとか、いろんなシチュエーションでいちいちカミングアウトなんて出来ないので色んな形でごまかし、ウソついたりもして。そんでさらに自己嫌悪に陥り。微妙な状態がかなり長く続いた。
医師は絶対に治るからといつも言っていて。それを信じたり、信じられずに苦しんだりと、不安定な状態がたぶん3年ぐらい続いた。薬とかでだいぶ軽減されてからゆっくりと落ち着いて「あぁ、これは完治はしないものなんだな。」と認めることができて、それから結構落ち着いて快方に向かった感じがある。治そうと頑張らないことが大事ね。
今現在、10年以上経って、正直なところ7〜8割ぐらい治ったって感じかな?体調によってはまだまだちょいちょいパニックくんが顔を出す。ただ、もうベテランなので、ヤツが来そうな時は大体わかるし、散らす技もいくつか持っている。難敵が出てきて(長距離移動など)技が通用しない時のための保険とかオプションとかも万全に用意できるようになったので、ほぼほぼ困ることは無い。いや、なくも無いけど。
いざという時は今でも、自己暗示として、自分の気持ちや行動予定を確認する作業がとても有効なんだけど。ごく最近、自分がHSPだとかエンパスだっていう新アイテムを手に入れた気分で。これが結構心強いなぁと、思うわけです。
まとめ
元々HSP気質で心身の健康に問題があったり、社交性に問題があったりで、パニック障害になってさらに拍車がかかってしまったというザックリとした半生。デザインだなんだまではよかったんだけど、酒関連にシフトしてからはさすがに厳しい。関係各位に嫌な思いをさせたこともたくさんあるだろうし、たぶん営業的に見てもチャンスをたくさん失っていると思う。
なので、ブレイクスルーの一環としてHSPのカミングアウトをずっと考えていた。だからこれは広く世間に伝えたいということでは勿論なくて、まぁよくあるカミングアウトってみんな同じだと思うんだけど、なんなら勝手な話なわけです。自分のために必要ってのがメインで。というわけで、たまたま見かけちゃった方、ちょっとご協力くださいな、ということです。ごめんなさいね。
今回、HSPについての記事を書くことをきっかけに自分の足跡を辿る作業をした。やってみるととてもよかったなぁと思う。やっぱり漠然と覚えてるっていうのと、しっかりと整理して並べるでは全然違う。
幼少の頃の出来事や思い出と、今の自分の性質や状況を明確にリンクさせることができた。これは自分の中で非常に大きい。気がする。
ということで。現在、コロナだ、事態宣言だで、風雲急を告げているので、思い出語りもこの辺にしようかと。
これから日本酒関連で頑張っていこうと思っています。World want This!
(こういう記事を書く時はいつも”いいオチを”意識してるんだけど、今回は思いつかなかった。)
追記
昨日HSPについての記事を書いたら、note経由でいろいろ記事の存在を知って。以下のサイトを発見したのでちょっと追記的メモを残します。
ベネッセさんのサイト人一倍敏感で傷つきやすい「敏感っ子(HSC)」をどう育てる? 5人の敏感っ子を育てたママに聞いた3つのポイント|ベネッセ教育情報サイト【ベネッセ|育児・子育て】ちょっとしたことで泣き続ける、他人が怒られていると自分のことのように動揺する——そんな「敏感っ子benesse.jp
どうやらHSPの他にHSCという言葉があるらしい。
HSC(Highly Sensitive Child)
パーソンが子供になっただけなのね。分ける必要あるのかな?笑
この記事の中にチェックリストがあったのでここにコピペを残しておく。
セルフチェックリスト
□びっくりしやすい。
□服のタグや縫い目、肌触りなど、身に着けるものの不快さを訴える。
□サプライズプレゼントなどをしても、おおむね喜ばない。
□厳しく叱ったり罰を与えるよりも、穏やかに諭すほうが理解しやすい。
□私の心を読んでいるように感じる。
□年齢にしては難しく複雑な言葉を用いる。
□微妙に異なる匂いに気がつく。
□冴えたユーモアのセンスがある。
□とても直観的に見える。
□日中興奮すると、夜なかなか寝つけない。
□大きな変化に対応できず、普段できていることもできないことがある。
□服が濡れたり汚れたりすると、すぐに着替えたがる。
□質問が多い。
□完璧主義。
□他者の悲しみや苦しみによく気がつく。
□静かな遊びを好む。
□深く考えさせられるような質問をする。
□痛みに対してものすごく敏感。
□うるさい場所が苦手。
□何かを動かしたとか、人の見た目の変化など、ささいなことに気がつく。
□高いところに登る前に安全かどうかよく確かめる。
□見知らぬ人が傍にいないほうが、うまくパフォーマンスできる。
□物事を深く感じる。
これは親用のモノのようだから、大人になった自分が自分の頃を思い出してチェックするという無理のある形になるので、なんとも言えないけど。
まー普通にフルマークだよね。でもこういうのってモノはいいようで、そう思えば大抵そうなんじゃないの?と思えなくもない。
でも「当時親がそう思っていたのは間違いない。」だけをリストアップしても8割超えてるっぽいかな。
ちょっとこの記事をメモっとこうと思ったのは記事中にこういうセリフを発見したので。
「敏感さ」「感受性の強さ」は天性のギフト
褒めてくれようとしてるのは十分感じるんだけど、率直にこの言葉を受けて思ったのは悲しいとか、残念とか、そういった感情。
そんなんいらなかった。この才能のせいで自分に降りかかった圧倒的な孤独の量と比べると、あまりにも折り合いがつかない。
でももちろんこういう言葉を用意してくれるのはとても有難いしうれしいってのは勿論あった上で。なのでせめて正直なリアクションをしたいなと、そう思ったのでメモ。別に誰に訴えたいわけじゃない。
いやところで。noteに書いたことでHSPについての見聞が一気に広がったわ。いるのねーとか、へーそんな言葉もあるんだーとか、へーそんなことがあるんだーとか。
ありがたいこってす。